2010年1月14日木曜日

イスラエルがトルコの大使への無礼な振る舞いについて謝罪

中東の国、イスラエルとトルコの間で、最近、少し大きなもめごとが発生していました。発端は、トルコのテレビ番組に対してイスラエル側がクレームをつけたことです。イスラエルはトルコ大使を呼び出してクレームを伝えたのですが、この際、トルコ大使を低い椅子に座らせました。この時の写真が広まると、トルコの人々から大きな批判が巻き起こり、最終的に、イスラエルから謝罪がない場合はトルコ大使呼びもどすという話すら出てくるようになりました。

そして今日、トルコとの関係に配慮したイスラエルが、この件についてトルコに謝罪したとのニュースが出ました。

[BBC News] Israel apologises to Turkey over snub

そもそも、この話がここまで大ごとになる背景には、トルコとイスラエルとの関係がぎくしゃくしだしていることがあると思われます。トルコはこのところ、中東での役割を果たすべく中東各国と結びつきを強めています。一方、イスラエルは、去年のガザ攻撃から国際的に非難される傾向にあり、また、イランの核開発問題に対してかなり憂慮しています。周囲が全て敵とも言える状況のイスラエルは、周辺事態の変化に対してかなりピリピリしているように見えます。その結果、イスラエルの政治家の一部が、国内向けにかなり勇ましい発言をしたりもしており、これがさらにトルコの反発を招いています。

とはいえ、イスラエルとしても、現状でトルコとの関係をさらに悪化させることは得策ではないと考えているようで、イスラエルの国防大臣が、近々、トルコを訪問する予定のようです。これである程度、二国間の関係が改善されることを望みます。イスラエルがあまり追い詰められてしまうと、イランを含む周辺国に対してさらなる強硬策に出る可能性が考えられますので。

0 件のコメント:

コメントを投稿